CROSS2015のメモ

CROSS2015に参加してきたので、メモを残しておきます。

参加プログラム

概要

一度きりのシステムのテスト対策
  • パネラー
    • セッションオーナー: 和田 卓人 / タワーズ・クエスト株式会社取締役社長
    • スピーカー: 鳥居 剛司 / 株式会社バスキュール
    • スピーカー: 成田 伸一郎 / JAXA (宇宙航空研究開発機構)
  • 概要:スペースシャトルの打ち上げやテレビ連動システムのように一度きりしか本番が行えず・完璧なシミュレーションもできないシステムで「成功させるために」どのように対応しているか、どのような苦労を払っているかの話
  • TV 連動プラットフォーム 「M.I.E.S」(鳥居)
    • TVで行われるクイズやアンケートをリアルタイムにTVコンテンツに反映させるプラットフォーム
    • アクセスが大量に発生しスパイクが発生する可能性がある。如何にディスポーザブルな設計にするかが重要
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    • スパイクに関しては、失敗しないようにある程度視聴率等から見積もった上でテストをする
    • 負荷テスト・ツールは自作。50万人を超えたら参加できないようにする等のリスクヘッジも考慮している
    • その他の機能テストは一般的なモノ
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    • テストの優先順位は、リスク表を作って判断する。問題が発生した時の被害、対処方法から費用対効果を出して、期間内でできることをやる。これを繰り返すことで知見が溜まっていく
  • はやぶさ 2 の機体制御 (成田)
    • 概要
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    • 宇宙に飛ばすこと自体がテスト

    • 全てを事前にテストすることはできないし、飛ばさないとできないこともある。そういう状況なので予測や解析が重要。しかし、地上でできることは全てやる
    • 実環境でしかできないことは実績数で評価する。要するに枯れたものしか利用しないということ
    • 大きなミッションは2つ。宇宙と地球を往復することと、宇宙でサンプルを取ってくること。これを満たすためのテストは、レビューと技術的な要素から判断する
送りバントでもCTO
  • セッションオーナー: 園田 剛史 / ビズリーチ 執行役員 カンパニーCTO
  • 概要:そこそこエンジニアがコツコツ仕事をしたら気づいたらCTOに。5年の間に組織は350人に急成長し、現在は100名近い開発組織のCTOを務める。これからのマーケットがエンジニアに求めることや、市場価値の高いエンジニアになるコツ、ビズリーチのエンジニアリングについての話
    • ビズリーチの前の外資系の会社での話。本人はリストラされていないが、周りがリストラされた話

      • 事業はお金を稼がなきゃダメ
      • 戦力外、価値を出さないとクビ
      • 戦力外でなくてもクビになることもある
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    • ビズリーチでは3番目の社員だったが、他の人達がモンスター級のエンジニア

    • 会社の成長やエンジニアの数によって求めることがかわっていく
      • 3~10人: 全員がフルスタックエンジニア
      • 10人〜30人: 全員が作ることには変わりないが、ステークホルダーが増えるので調整業やシステムの負荷に耐えられるものが求められる
      • 30人〜100人: フルスタックから役割分担にシフトする
      • 100人〜300人: エンジニアの評価基準が必要になる
    • ビズリーチでは、ITエンジニアは事業にコミットすることを求めていて、評価制度上もそれを加味したものとしている
      • 具体的にはエンジニアスキルとビジネススキルの2軸評価で、エンジニアスキルのみの評価を上げることはできず、両方あって評価が上がるという形を取っている
    • 周りがモンスター級で技術的な引き目を感じることもあったが、モノを作ることはできるという自信がついた。突き抜けられたからこそ、マネージメントに専念できる
    • スペシャリストでも生き残れるが、ほんの一握り
    • CTOの視点は経営視点、経営層とのつなぎ役、開発組織のマネジメント
    • 何を作るべきか、マーケティング視点のエンジニアを求めている
今こそ語るエンジニアの幸せな未来
  • パネラー
  • 概要:新しい技術が生まれては消えていく変化が非常に激しい世界で、常に新しい世界を切り拓いてきたエンジニアである登壇者達が、これからの世界でITエンジニアがいかにして成長していくべきか、これからどのようにしていけばよいか、これからはどんな幸せな未来が待っているのかについての話
    • 「働きやすさ」と「働きがい」
      • 「働きやすさ」は会社が提供するもの、「働きがい」は自分で見つけるもの
      • マネージャは「働きがい」を奪ってはいけない。それを考えられない人をマネージャーにしてはいけない
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    • 今のスキルセットにない内容や、今後必要になりそうなスキルが身につくほうが当然やりがいはある
      • 好きにやらせてくれればいいかというとそういうわけでもない。社員としてはみ出される感じがあるし、やりがいにもならない。
    • 35年定年説について
      • 家族がいると腰が重くなる。給料よりはやりがいを選ぶ
      • Web企業は転職しやすい。プロ意識の高い業種は転職しやすいということ
      • 技術が社内限定的だと転職できなくなる。かわりに年収はだすという方針だが、リストラされることもある
      • 70歳でもコンパイラ書いている人もいる
      • 結論としては35才定年説は特にない
    • 転職するかしないかは置いておいたとしても、転職できる準備はしておいたほうがよい
WebエンジニアはIoTをどうあつかえば良いのか
  • パネラー
    • セッションオーナー: 岡島康憲 / 岩淵技術商事株式会社 / 株式会社ABBALab
    • スピーカー: 椎野 孝弘 / ヤフー株式会社
    • スピーカー: 高萩 昭範 / 株式会社Moff
  • 概要:Webエンジニアを中心にWebビジネスに関わる人間は「IoTサービス」「ハードウェア」の企画を求められる時期ではないか?または、そういった分野に興味を持ち始める時期ではないか?そこで、現在ハードウェアビジネスを通じて「IoT」や「ハードウェア」に触れている人間をパネラーとして招き「WebエンジニアはIoTをどうあつかえば良いのか」と題したディスカッションを行う
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    • IoTは抽象的な言葉であり、具体的に細分化して議論が進んでいる
      • Connected Car
      • Connected Home
      • Connected Human
      • Wearable またはM2M
    • IoTのプラットフォームはすでに二極化されている
    • IoTの商品規格は2つの視点がある
      • 既存製品にアドオンで価値を出すか
      • ゼロから新規の製品を作るか
    • ハードは作る必要があるものは作る。それ以外はスマートフォンで代替でもよい。要は何を実現したいのかが重要
    • 現状はスマートフォンを介してデータを連携しているが、それを介さずに直接ハード同士が自律的に通信を行う世界がくる
    • ビジネスについて、儲ける方法はある
      • 例えばハード、アプリ、データで儲ける
      • バレーボールの選手のジャンプ練習管理デバイスを売るスタートアップがある。それ自体は無料だが、選手達のデータを管理するアプリは有料になる
      • ウェアラブルで健康状態を管理して、保険料と組み合わせたビジネスに展開するなどもある
      • ドライバーの特性や位置情報から高速の広告をリアルタイムで変更したりすることも考えられる
    • IoTの開発はWebの開発と変わらない。車のデータを扱うAPIもある

おまけ